水がシロアリの原因
最近の住宅では、断熱材と気密性の向上や、基礎の形状・木部を外部に現わさないなど、
昔の建設方法とは構造が変わってきています。
シロアリ対策として通常は薬剤による防蟻処理を行っていきます。
通常の基準では、建物内に土壌処理と、地面から1m以内の部分の構造体に薬剤を散布します。
その上部は何もしていきませんが、通常はこれで問題ないです。
雨漏りや結露水によって、水分供給がある場合にはシロアリが繁殖する危険性があるので、
通常ではないやり方となります。
雨漏りは、雨漏りの被害だけではなく、水分の供給という現象によって、
シロアリ被害という2次被害を発生させていきます。
対処せずに放置してしまうと、取り返しのつかない状況に進展してしまいます。
とくに入居者のいない売れ残りの建売住宅や、たまにしか使用しない別称などは、
定期的に風通しや点検を行わないと大変なことになる場合が出てきます。
日本では、一般的にヤマトシロアリとイエシロアリの2種類が問題とされています。
イエシロアリは、地面からのみ侵入するのではなく、上部からも侵入します。
それは、水分の供給があるからなんです。
防蟻処理の仕方
防蟻処理の薬剤ですが、昔は有機塩素系の強力な薬剤を使用していました。
何と言っても、施工後10年近くは、アブラムシも寄り付かないなど良い面もありましたが、
環境面に対してはとても悪影響であったため禁止となりました。
その後は、有機リン系の薬剤に変更されましたが、人間にも良いわけではありません。
時代の要請で、現在は合成ピレスロイド系(除虫菊の成分)などの環境に配慮した薬剤処理で、
対処しています。
当然、シロアリに対する効果も落ちていて、アブラムシも平気で走り回ります。
環境面と防蟻処理の関係はとてもバランスが難しいのです。
シロアリの原因
シロアリが発生した場合には、水分の供給(雨漏り、結露)がないかという点で確認が必要です。
シロアリの原因としては、雨漏りが発生した場合に非常によくあるからです。
防蟻処理を施工した現場にて、入居後にシロアリが発生した場合の80~90%に雨漏り発生があると言われています。
一度シロアリが集まってくると、木部だけではなく断熱材、電線、ビニールなどの
有機物以外にもかじりつきます。
ちなみに、日本全体のシロアリによる被害金額は火災による被害金額と同等くらいといわれています。
雨漏りをなくすことが出来れば、シロアリの被害を受ける可能性が減っていきます。
シロアリ被害もそうですが、まずは雨漏りしないように早期点検・メンテナンスを行っていく事が、
とても重要であると思います。