サイディングには、壁と壁のつなぎ目にジョイントと言われる目地があります。
そこに、シーリング材を充填することによって、雨水が守ります。
目地のシーリング材の手順として、
1,被着体の清掃
2,バックアップ材(ボンドブレーカー)の接着
3,マスキングテープ張り
4,プライマーの塗布
5,シーリング材の充填
6,ヘラ仕上げ
7,マスキングテープの撤去
8,目地周辺を清掃して終了
各種名称
【バックアップ材】
深さの調整が必要な場合で、シーリング材と目地の底面を接着させないための部材
【ボンドブレーカー】
深さの調整が不要な場合で、シーリング材と目地の底面を接着させないための部材
【マスキングテープ】
施工中の被着面の汚染防止と、目地縁を通り良く仕上げるために使用する養生テープ
【プライマー】
被着面とシーリング材との接着性を涼子にするために、あらかじめ被着面に塗布する材料
ワーキングジョイント
ワーキングジョイントとは、サッシ周辺やパネル目地のように、
被着体の動きが予想されるジョイントです。
この場合は、シーリング材の損傷を防止するために、2面接着とします。
もし、3面接着とすると、硬化したシーリング材に割れが生じて漏水の原因となります。
バックアプ材やボンドブレーカーと呼ばれるもので、
縁を切り、目地底とシーリング材を接触させないのようにします。
2面接着とは、目地の両サイドのみ接着して底面は接着しない工法です。
3面接着とは、目地の両サイドと底面に接着する工法です。
2面接着にする方法により、建物の揺れ・伸縮等の動きに追随(底面は滑る)し、
防水性能を確保します。
ノンワーキングジョイント
ノンワーキングジョイントとは、ワーキングジョイントとは異なり、
コンクリートの打ち継ぎ目地のように、被着体の動きが予想されないジョイント部分です。
この場合には、水の通り道を遮断するために3面接着を行っていきます。
シール部分で雨水の侵入は止まり、大きな漏水を防ぐことが出来ます。
もし、2面接着としますと、ひび割れから侵入した水はバックアップ材やボンドブレーカー
を通り道として漏水の原因となってしまいます。
シーリング工事の注意点
シーリング目地ですが、一般的住宅では深さ「5mm~10mm」、幅「10mm~20mm」が目安です。
これ以上小さな数字では、本来のシーリング性能が発揮できません。
雨漏り対策をシーリング工事に頼るには、シーリングしやすいように設計して、
しっかりした業者にしかるべきシーリング材でそれ相応のコストを見込んで発注するべきです。