建物に雨漏りが発生している場合、屋根の全てを対処するわけにはいかないので、まずは原因の特定をする必要があります。
その原因を探る方法はいくつかあり、赤外線の使用もそのひとつです。
赤外線調査の仕組み
テレビなどで人の体温を赤や青などのグラデーションで表示されるあの仕組みを、建物に応用する形です。
雨漏りをしていると建物のどこかに使用している屋根やタイルがズレまたは浮きを起こしていたり、素材に亀裂が入っていることが多いです。
長い間雨風に晒される上に昼と夜の温度差が毎日あるので、どの建物であっても劣化でそのような状態になってもおかしくはありません。
そしてそこに空気が入り込んだり太陽光による熱を逃がしやすいという性質が伴いやすいので、他の部分とは温度が違ってきます。
それを赤外線で把握して、原因を突き止めます。
他には建物にハンマーを当てて音で確認したり、実際に水をかけて侵入経路を探るという方法があります。
それらと比べても目視で原因を突き止めやすく、比較的早い段階で対処ができる可能性が高いです。
使用するのは専用の機材で、地上から照射して技術者が目で確認するというシンプルなものです。
したがって調査そのものには大掛かりな工事は必要ありません。
さらに機材を飛行できるドローンに備え付けられれば、人が高所作業できないような環境にも対応できる場合があります。
上手に活用すればコスト削減にもなるでしょう。
赤外線調査のデメリット
ただそんな赤外線調査も全ての雨漏りに対して万能かというとそうではなく、性能を最大限に発揮するためには条件があります。
まず調査する一面の温度が一定である必要があり、別の要因によって複雑に変化するのであれば対応は難しいです。
特にデザインの問題などで太陽光が不規則に当たるのであれば、調査できるとしても全ての温度を把握した上での比較となるので、強みである早さが活かせません。
その点を把握した上で、メリットがある場合に赤外線を選択すると良いでしょう。